被写界深度とは
被写界深度とは、ピントを合わせた被写体の前後にわたって、ピントが合っているように見える範囲のことです。
被写界深度の特徴
浅い被写界深度(背景がぼやける)
写真の中でピントが合って見える範囲が狭い状態を指します。
- ピントが合った部分以外が柔らかくぼけて、被写体が目立つ効果を生み出します。
- 主にポートレートや特定の被写体を際立たせたい写真に適しています。
- レンズの絞りを開ける(F1.4, F2.8)と、背景をぼかしやすくなります。また、カメラを被写体に近づけることで、この効果がさらに強調されます。
深い被写界深度(全体がはっきり映る)
写真の中でピントが合って見える範囲が広い状態を指します。
- 写真全体がシャープになり、手前から奥まで細部までくっきりと捉えることができます。
- 風景や建築物を撮影する際に多用され、広がりや奥行きを表現するのに適しています。
- レンズの絞りを絞る(F11, F16)ことで、広範囲にピントを合わせることが可能になります。また、カメラと被写体の距離を大きく取ることで、より深い被写界深度を得られます。
被写界深度に影響を与える
焦点距離、絞り値、被写体とカメラの間の距離。
被写界深度が浅い
- 小さいF値(絞りが開いている)
- 被写体とカメラの間の距離が短い
- 長い焦点距離
被写界深度が深い
- 大きいF値(絞りが閉じている)
- 被写体とカメラの間の距離が長い
- 短い焦点距離
被写界深度比較
被写界深度の活用
深い被写界深度の活用
手前から奥までくっきり写したい時に
浅い被写界深度の活用例
被写体を強調したい時に